今日は、雄勝町立浜の仮設住宅にて、芋煮会を行いました。
まずおじゃまして、目にとまるのは、家の前でホタテ養殖の作業をしていらっしゃる方がいることです。
今月末に北海道から稚貝が届くのだそうで、ロープにほたて貝をつり下げるための、返しのついたピンを、機械を使って等間隔でロープに差し込んでいました。
そのまわりで、男性の方が数人、囲むように座って会話をされています。
芋煮の準備を始めると、少しずつ集まってきてくださって、ビールケースと板で即席のテーブルを作ってくださいました。椅子を並べて、出来上がるまでまずはお茶っこです。
具材を煮込んでいると、一人のおかあさんが、ご自分の作っているきのこを使ってと言いにきてくれました。
仮設住宅の裏を見に行くと、立派なきのこが!
土の上で作れるきのこを、もう6年も栽培しているのだそうです。
せっかくなので、芋煮に使わせていただきました。
芋煮ができあがると、まず、待っていらしゃった10人くらいの方がテーブルを囲み、
そのあと、海岸に養殖の仕事で出ていた方が少しずつ来てくれました。
海岸に出ている女性の方にも「お昼帰ってきて、こうやって食べるものあるとうれしい」と言っていただきました。
早朝から夕方まで、ご自分の作業と共同の作業を両方されているそうです。
するべき仕事を持っていらっしゃる方が多く、静かながらも活気を感じました。
みなさんが、海岸での仕事に戻られたあと、静かになって、片づけをしていると、今日お世話になった一人のおかあさんが戻って来られました。
そして、私たちに震災当日や避難所に移るまで道がふさがれていた9日間、そして、避難所での生活で感じていたことなどを話してくれました。
今まで聞くことのなかった、直後の様子。避難所では、これからどうなるのか不安で夕方になると涙をながしていたこと。
話をされながら、目には涙が浮かんでいました。
「ここはみんな被災した人だから、まわりの人とあまりそういう話はできない」と。
外からきた相手だから、話せることもあるのかもしれないと感じました。
また来たいと思います。
(河北VC 海住)