その3につづき…。この日、ボランティア報告会の会場から「現地で一番つらかったことは?」という質問がありました。この問いを、何週間も登米(東北現地本部)の総務メンバーとして働いているボランティアの新垣亜美さんに広瀬が振った、その応答。
…でも辛い経験談の前に、皆さんに伝えたいことがある模様。

 

 

現地は「仲良くなった優しい人たちの故郷」

 

新垣  今の現地の人たちが優しい。私、東北の方に行くのほとんどはじめてなんですけど、津波で大変な姿をたくさんみていますけれども、被災地とはとらえてなくて、仲良くなった優しい人たちの故郷だととらえています。ボランティアの人、みんなそうだと思うんですけど。

 

 

足りないことは自分たちで考えていこう

 

 貴重品管理の心配されていた方、いらっしゃると思います。ちゃんとやった方がいいですよね?こんな感じで、やった方がいいということもいくつか抜けてることがあるんです。
 寄せ集めの集団なので、向こう行ったらすごくばたばたしていると覚悟してほしいんです。貴重品管理した方がいいと思ったら、その方法を自分で考えてもらいたい。その時も自分一人で悩むんじゃなくて、もちろん同じことを思ってる人、たくさんいると思うので、みんなに向けて、夜のミーティングで「こういうのやったらいいんじゃないの?」「誰か一緒にやりませんか?」ってって言えばすぐに稼働します。

 

 水曜日のキッチン休日デーも、辻田さんから、「やりませんか?」って言われて、「そうだよね、閉じこもってないで、地元にお金落とした方がいいよね」って、次の日から始まったり、女子更衣室だって、作ろうって言って始まったので、そんな感じで「やらなきゃ」と(力んで)思わなくていいので、気軽にみんなでつくっていけばと思います。

 

 

体力的に不安のある方へ

 

 体力のこと心配されてた方、1週間とか、辛くなったら、もちろん休んでください。その時、黙って休むんじゃなくて、周りの人に一言言って「ちょっと疲れたから3時間くらい昼寝させてください」とか言って無理せず休めばいいと思います。あんまり酷かったらすぐ帰れば良い訳で、一番怖いのは、無理して地域の人に風邪なんかうつしたりするのも怖いので、そこは心配せず、辛かったら休むようにして下さい。

 

 休みを取りたい人っては毎日夜のミーティングでも聞きますが、ただ予約の締めきりが16時とちょっと早いので、なるべく早めにおっしゃってください。

 

 

では本題の「一番辛かったこと」

 

 私の話で言うと、総務に入ったのが向こうに行って3日目からでいきなり、総務。「長期だから総務どう?」っ言われて気軽に行ったら、実は私以外の総務の人があと3日くらいで全員帰っちゃうっていうんで、一人で全部引き継がなきゃならなかったこと。「どうしよう?」ってパニックになりました。

 

 ボランティアの集団なので入れ替わりが激しくて、引き継ぎだったりでばたばたしててました。仕事を私が引き継いだときも、ボランティアが初めてだということもあって、総務というのは、いろいろ管理して、ボランティアさんに「あなたは何をしてください」って言ったり、できてなかったら「だめですよ」って言いに行ったり、とりあえず「指揮しなきゃ」と思い込んで焦っていたんです。

 

 が、まあ、そんなことする必要はまったくなく、困ったことがあったら、誰かに声かけて助けてもらったらいいわけで、ボランティアの人たちがみんな、自分で何かやろうという力を持っているので、ホントは、いい方向に力を活かせるように軽く場を整えるくらいでいい話だったのです。1〜2週間した頃からだいぶ肩の荷が下りて、大丈夫になりました。

 

 

一人で抱え込まないで声を出そう

 

 自分が酷い大変な状況を目の当たりにして何もできない自分に焦ってしまうとか、家族の方を亡くされた方の話を聞いて自分が心暗くなっちゃったらどうしようっとか、もしかしたら思われてるんじゃないかと思うんですが、ひとつはそういうときは、私と同じ一人で抱え込まないことです。
 
 夜でもいいから誰かに話すことで、少し、心が軽くなるというんじゃないんだけど、、、なんというか、もしかしたら変な思い込みとか解消されるかもしれないし、、、だいぶそれでも違うと思うし、別の面で、もしかしたら声を上げることで助けの方法が思い浮かぶかもしれない。一人で抱え込まないで声を出すことです。

 

 あとは、傷ついた人の心を私たちがすぐになんて癒せるはずがない、と、思うんです。それができないからといって、落ち込まないでいいと思うんです。実は私も父親を事故で亡くしたりして辛かった時期とかあるんですけれども、その直後なんかは、優しい言葉をかけられてもあんまり笑顔になれなかったりしたんです。2年、3年経って今は思い返すと、そのときに誰かそばにいてくれたことってすごくありがたいことでした。
 
 大切な方を亡くされた方はすごく寂しい。一人になるのが寂しいと思っているはず、思ってる人が多いと思うので、すぐに自分が行って笑顔になってくれなかったからといって、落ち込まないで長い目で見て、ずっとずっと関心を向け続けて、向き合うことが大事だと思います。
 
 2年、3年経ってから、「あのとき、ボランティアさんいてくれてよかったね」って、ちょっと思ってもらえたらいいんじゃなかなって、そんな感じです。

 
 

以上、4/28のRQボランティア報告会より
動画はこちら
> 広瀬「ボランティアは誰でもできる」(録画 43’52″)

 

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