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Posted by 金 桐漢 (キム・ドンハン)

 

2011年7月21日、僕の乗ったバスは新宿駅に着いた。
狭苦しい車内のせいで、良く眠れなかった。すっかり肩が凝ってしまったが、なんとか少しは眠れたようだ。バスを降りてみると、不安で行き場のない気持ちに駆られた。僕が最初にしたこといえば、マクドナルドを見つけることだった。いつだって目印になるマクドナルドはここでも簡単に見つかった。

 


とりあえず、マクドナルドのシートに腰かけて、気持ちを落ち着かせた。iPhoneで自分のいる場所を確かめ、これからの10日間の予定を立てた。最新のテクノロジーを使えばさして難しくもないことだ(この時代に生まれてよかった)。

そう、僕はここにボランティア活動をしに来たのだ。僕はiPnoneを取り出し、西日暮里への行き方を調べてみた。そこが僕がボランティアをする場所だ。
僕は新宿駅に向かった。果たして西日暮里までの行き方がわかるかどうか、自分を試してみた。結果は・・もうちょっとのところだったが、インフォメーションセンターでもう一回、行き方を確かめてしまった。僕はただ、ひとりで生きて行くのに十分オトナになったのかどうか、確かめてみたかったのだ。僕はちゃんと西日暮里方向のプラットフォームに行って電車を待った。


とうとう西日暮里まで来てしまった。東京本部に着いたら、なんて言って話し始めればいいのか、ちょっと心配になってきた。ええい、飛び込んでみなければわからないだろう?僕は思い切って突撃した。
自己紹介もそこそこにいきなり仕事を任されて、僕はものすごく戸惑ってしまった。しかし僕は思いだした。あるボランティアのサイトにはこう書いてあったことを。「全てのひとの人間性に理解を示すことがボランティア活動において最も重要なことです」

 

僕が最初にしたのは、支援物資を色とサイズによって仕分けすることだった。
日本では毎年夏祭りが各地で催される。
しかし、震災のため、東北各県の人々はそれを楽しむことができない。伝統的な祭りの衣装は津波によって流されてしまったのだ。

これを支援しようと、他の都道府県に住む多くの人々からゆかたが寄付された。僕が仕分けしているのはまさにその支援の品々なのだ。

 

仕分けしている間に、僕の心にさまざまな思いがよぎった。震災から4カ月が経過していること。メディアは震災にもはや興味を示していない(少なくともそう見える)こと。僕には、一度は世界的なニュースになったこの問題が今や地域だけのものとなってしまったと思えた。
だが、この単純な課題が僕の心を変えた。

 

こんなにも多くの人々が被災地の人を想い、支援物資を寄付している。

送られたもののひとつひとつ、すべてに手書きのメモがついている。これらの、支援物資に込められた、ほとんど目に見えることのない温かい真心が僕を感動させた。そして、これこそが、愛がいかに働きかけるか、ということなのだと思った。愛については多くの定義があるだろう。しかし、この場合、愛は男女の愛や、家族愛とは違う。
すべての人類に対する愛だ。
それは僕の心に強烈に響く、啓示だったのかもしれない。
僕は東北に行くためバスの座席を予約した。これは次の啓示を受けるための大きな一歩なのだろうか(それが目的で行くのではないけれど、叶うならば受けたいと思う)。
25日に旅立つ。
期待と不安が行き混じった気持ちだ。
今日はとても意義深い一日だった。明日が待ち遠しい。

 

RQでの10日間:第2~4日@東京本部へすすむ>>

 

 

◆◆  プロフィール:金桐漢(キム・ドンハン)くん ◆◆

 

韓国から来日3年めの17歳。家族と福岡に在住。RQの活動に参加した先生の活動報告に感銘を受け、自分も何かできることをしたいと、夜行バスに15時間揺られて西日暮里にたどり着いた、とても行動力のある青年です。現在は福岡第一高等学校の国際英語科の三年生。韓国語、英語、日本語を流暢に操る彼は、来年アメリカの大学に進学予定です。今回私たちの要望に応えて、彼の10日間のRQボランティア体験の記録を寄せてくださいました。

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