—「こどもゆかたプロジェクト・レポート最終版—その4」—

8月14日、
気仙沼市の中程にある日門(ひかど)海岸、ここで「平磯復興祭」が行われます。
「こどもゆかたプロジェクト」をはじめ3月から「温泉送迎」などを担当していた「架け橋チーム」の活動が縁で応援に伺うことになりました。
というわけで、ゆかたもまじえ、お祭りの様子をレポート。

 

この「平磯復興祭」は祭り道具が流されてしまうなど、例年どおりの夏祭りは行うことができなくなってしまった近隣三地区合同で開催することになったものです。RQ以外にもが屋台やマッサージブースなどを携えてたくさんのボランティア団体が参加しました。前日の名取・美田園のお祭りもそうでしたが、この夏、祭りにボランティアは欠かせない要素になっていました。この何ヶ月かのうちに地元の方とボランティアとの絆がしっかり結ばれているのを感じます。最初のころは(・・・今もですが)私たちボランティアはほんと怪しかったそうです。確かにニコニコ笑って、働いて去って行く姿は怪しいといえば怪しいですよね。

(写真)夢中で働くメンバー。一関市アーク牧場さんが30キロ以上の豚肉とたくさんの野菜を提供してくださいました。有機野菜は甘く、豚肉はさっぱりジューシー、最高の組み合わせ。美味しかった!鉄板に真剣に向かっているフランス人青年は本当にレストランで働いていたそうです。

(写真)この日の屋台は炊き出しではなく有料! 地元の皆さんの復興の意思を感じます。
それから、いつも感心するRQの即興看板作り。必ずうまい子がいてくれる。

(写真)地元の方が特大のズッキーニを差し入れしてくださいました。

(写真)ほんとに特大。

(写真)一方こちらは、ご存知タオル人形コーナーとゆかたコーナー

(写真)発見! 可愛いゆかたの男の子です!

 

祭り会場にはゆかた姿の子供がちらほら。楽しそうに海岸を走り回っています。
今回もゆかたコーナーは設けたものの、ここ日門海岸のエリアの地区には既に130枚程の浴衣をお渡しがすんでいます。祭り主催者の一人、三浦さんが、暑い中仮設を回って一人一人に配ってくださいました。ほんとうに真っ黒に日焼けしておられて仮設から仮設へ飛び回っていた姿が容易に想像できました。

 

RQボランティアだけでなく、こうして「こどもゆかたプロジェクト」に賛同してくださり、活動してくださった方がたくさんいます。倉庫を貸してくださった山口建設さんはもちろん、全国から寄付をしてくださった方、一枚でも多くのゆかたをと取材してくださった記者さん。一度にたくさんのゆかたや、下駄を寄付してくださった企業・団体さんもたくさんあります。私自身、広島のラジオ局の電話取材を受け、下駄が足りないと訴えたら、なんとそのラジオ局のある呉市は有名な下駄の生産地!そのオンエア中に工房さんがまとめて100足寄付を申し出て下るなんてことがありました。その時、ラジオの自身でもゆかたを寄付してくださっていた、パーソナリティーの方が「もう、申し出ありました!○○工房さんなんと100足、寄付してくださるそうです!」と言いながら涙声になっていたのも感激でした。
ボランティアはやるとかなるとか大げさなことじゃなくて、自分のできることの延長線上でほんの少し踏み出して行動すればいい、ということを今回の支援を通じてつくづく教わりました。

 

この祭りシーズンまでの間、東京本部では仕分け隊が大活躍でした。この時「ゆかたプロジェクト」を知って、東京本部へのボランティアの派遣を申し出てくださった団体もありました。連日大量に集まるゆかたを仕分けしなくてはならなったのでこの申し出は本当に助かりました。しかも折からの省エネ指示でエアコンは日中停止、西日暮里のRQ東京本部の暑さはまるでサウナ、並の重労働ではありません。皆さんそれでも黙々と作業してくださいました。そしてなんといっても前にブログに登場したわれらがゆかた仕分け隊長S氏はこんなに物資で大変になったのは3月以来だと言っていました。それでも「届いたゆかたを見たりそれにつけられたメッセージを見るとほんと嬉しくなる」と作業したメンバーは口々に言います。かくゆう私も届いた小さい下駄やゆかたがあまりに可愛くて手を休めてはキャーキャー言ってました。

 

そして一方RQ WEBチームも連日ゆかた情報を流し拡散活動をしました。このWEBチームはいつも東京本部に姿は無く散り散りで活動しているクラウドのような謎(っぽい)の集団。でも、毎晩しっかりTweetしてくれましたし、何かあればゆかた募集ページはたちまち更新されるのです。いやはやほんとに頼もしかったです。そう、それから大阪や京都、名古屋、青森など遠くはなれたRQボランティア経験者たちが「ゆかた集め会」を開催したり、チラシ配りに奔走しました。

 

そして、現地ボランティア。
倉庫探しから聞き込みなど初動期に活動したのが、大型バスを駆使して温泉やレクリエーション施設の送迎など被災者さんの移動をサポートしていてRQ内でも屈指の活動領域を誇る「チーム架け橋」と物資配送と各避難所・被災者住宅に精通した「デリバリーチーム」、寄付対象になる子どもたちの把握に飛び回りました。そして7月には「ゆかたチーム」が結成されて、連日10名前後のボランティアが、ゆかたの整理・進呈を行いました。それでも一時はゆかたがあまりに届きすぎ、配るスピードが追いつかず、倉庫に積み上がったゆかたに皆で青ざめたこともあったようです。みんな本当に頑張りました。

 

ほんとうにほんとうにたくさんの人の協力でできた「こどもゆかたプロジェクト」です。そして今、こうして「祭り」を通してその結果を見ることができている私はほんとうにラッキーです。ありがたいです。

さて、祭りです。3時半頃に始まった「平磯復興祭」、
暗くなるに従って、どんどん人が増えて来て、興も盛り上がってきました。
出し物も、次から次へとあってあり本当ににぎやか、東北の祭り好きはやっぱり本物ですね。こちら被災地に何度来ても思います。三陸の人は本当に元気、強い。

 

夜が更けると地元の方の出し物が始まりました。
こちらは獅子舞ならぬ虎舞、子供太鼓、そして大漁節!
大漁節はここ宮城が本家、しかも本物の漁師さんが歌ってくれるのです。
こんな贅沢って他にあるでしょうか?
海で鍛えた、体から出る歌声はもう何にも変えられないかっこよさ。
大漁節の興奮もさめやらぬうちに今度は、打ち上げ花火です。
しかも、目と鼻の先でドンドンドンドン上がるのです。
いやはやほんとにすごい、これぞ復興祭です。復興への意欲、地元への海への愛情がひしひしと伝わってきました。

(写真)虎に頭をかじってもらう子、それを待つ甚平姿の女の子。

(写真)子ども太鼓、流されてしまった太鼓でしたが、全国からの寄付や貸し出しの協力で例年より豪華になったそうです!感動的でした。

(写真)本場の大漁節!本物の漁師の唄声はたまりません。筆者大興奮。

(写真)花火!満月!

 

さてさて、RQメンバーは祭りの写真を撮る私以外はほとんど、出し物を見ることができできません、せっかく特等席で花火がみられるので、「少し休んで交代に花火を見たら?」と言っても、みんな、もう夢中で働いています。それもそのはず、その間BBQ屋台には長者の列。いつの間にか「おいしい」と評判になっているらしく、ドンドン列がのびてます。

(写真)照明もないRQ・BBQテントに行列はなくなりませんでした。

 

8時半くらいになってようやくお祭りがお開きになった後、主催者の方達の打ち上げに一緒に参加させていただきました。その時間になって、やっと手のあいたRQメンバーは地元の方と歓談することができました。その時のメンバーの嬉しそうなやり遂げた安堵の表情は子どものようにかわいらしかったです。
メンバーの中には初めてボランティアに参加し活動もこの一日だけという人も何人かいます。でもその一日だけのメンバーが帰りの車の中で「今日はほんと〜っに楽しかったです!」と言いました。贅沢な数々の演奏も花火もすべて音が聞こえるだけあとはずっと立ちっ放し作業しっぱなし、そんな一日です。
でも、皆さんが楽しんでいるのを肌で感じ、それが何にも代え難いやりがいと喜びに変わっているのだと思います。肉を焼きながらたくさんのものを得てかえって行くのでしょう。

 

浴衣を送ってくださった皆様、賛同してくれた皆様、そして、このプロジェクトに参加したたくさんのボランティアの仲間、ありがとうございました。
みなさんもこの日働いたメンバーと同じ気持ちだったとつくづく思います。
自身は直接見られなくても喜ぶ姿が見えるから、心から応援したいから…と。

 

震災後しばらくは祭りも花火もゆかたもみんな考えることすらできなかったと思います。でも、あの寒い凍てつく冬から春を迎え夏の足音を感じ、夏祭りを支援しようという機運が高まって来ました。RQも「こどもゆかたプロジェクト」を立ち上げ、賛同と支援の輪がドンドン広がってゆきました。5600点もの寄付品が集まり、約200名の東京/東北のボランテアが仕分け・配送に関わりました。

 

東北でゆかた進呈に参加したボランティアは口々に「ほんとうにみんな喜んでくれたよ!」と顔を輝かせて言ってくれます。
ゆかたを送ってくださった方、現地に行けなかったボランティア、その気持ちは確実に現地の皆さんに伝わっています。きっと、ゆかたのことを忘れないでいてくれて、これからの励みにしてくださると思います。

 

この「ゆかたプロジェクト」のまとめとして、撮影を許可してくださった方々の写真による「こどもゆかたプロジェクトギャラリー」を開設いたしました。浴衣配りの記録と様子はこちらからもご覧ください。
皆様、本当にありがとうございました。

 

東京ボラ・ゆかた班ささこ

こどもゆかたプロジェクトギャラリー

 

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