津波によって、町がまるごと消えてしまった南三陸町の志津川地区。
連休中の5月3日、津波の被害を逃れた志津川高校に、
20代半ばの同窓生、約30人が集まり、ワークショップを開催しました。
「南三陸の懐かしい未来を実現する会」と題された
このワークショップの目的は、地元の人が自らの手で復興を目指し、
新たなまちづくりをするきっかけをつくること。
「地元・志津川で仲間を集めて話し合いの場を持ちたい」との想いから
企画をした千葉祐樹さんは、今は大阪で仕事をしています。
高台にある志津川高校からは、町の状況が否応なしに一望できます。
ワークショップは、故郷を飲み込む津波の一部始終を撮影した
災害写真を直視し、惨禍を共有することからスタートしました。
全員の近況を確認後、それぞれが志津川の思い出を語りました。
語り合うことによって、未来への夢も出てきます。
同窓生たちが大切にしたいと思う、志津川の魅力は、
海、人とのつながり、商店街、防災、祭り、自然学校、観光、福祉など。
都会とは違う、発展しすぎないシンプルさが、
彼らにとっての懐かしい未来です。
最後はまちづくりのために、自分のやりたいことを全員が発表。
「地域丸ごと自然学校」という夢を語った主催者の千葉さんは、
夏には第2回目のワークショップを、と話しています。
自らの思いを語り、復興に向けた未来のビジョンづくりへと踏み出す。
そのことの大切さを参加者が共有できた今回のワークショップ。
ファシリテーターを務めた中野民夫さん、RQ関係者にとっても気づかされることの多い、有意義な時間でした。
(5/7 RQ説明会での中野民夫プレゼン資料より
編集:東京本部ボランティア・塚田)