このところの寒さでようやく紅葉が見ごろとなってきました。私たちボランティアが寝泊まりしている登米の山間部から、アクリルたわしの講習会がある水梨子に向かう途中、何度も車を停めて写真を撮りたくなるような絶景が広がっていました。写真ではそのダイナミックな色のグラデーションはなかなか伝わりにくいのですが、ピークがきたらまた写真を共有したいと思います。

今日も水梨子小学校仮設集会場には、16名ものお母さん達が集まり、いつも通りの賑やかな編み物講習会でしたが、その後でお茶を頂きながら選挙の話しになりました。

最初は、「笑顔のいい男」に一票入れるだの、男前かどうかちゃんと見極めてからでないと入れないだのとかわいらしい冗談を言い合っていたのですが、その内の一人が「立候補している○○さんが、1票入れてくれと言って訪ねてきた。なんだか、話だけきくと良いことばっかり並べ立ててご立派だが、避難所にいる時には誰も一度も来なかった。あの頃来てくれて現状をちゃんと見てほしかった。震災は誰が悪いわけじゃないが、あんなみじめな思いはしたことがない、1泊でもいいから寝泊まりしてその辛さを身をもって体験してほしかった。選挙用の話はきれいごとばかりで、本音を言えば誰にも投票などしたくない。隣のじっちゃんに入れた方がまだましだ・・・。」と話すとそこから、震災当初のつらい日々の話になった。避難所によっては食事の内容にかなりの差があったこと、自宅は流されたけど避難所に入らなかった人には物資や食料が回らず、お米を分けてほしいと訪ね歩いた話。その多くはニュースや人から聞いたことがある内容だったけれど、実体験として話されると重みがまったく違う。目を真っ赤にしてとつとつと話すお母さん達。今まで見たことのない表情だった。編み物をしながら冗談を言い合って屈託なく大笑いしている姿をみていると、お母さん達が被災者だということを一瞬忘れてしまいそうになる時があります。笑い声の絶えない賑やかな講習会であっても、それはほんの一時のこと。笑顔の向こうには被災の記憶がそれぞれの重さで深く刻まれている事をけして忘れないようにしようと思いました。

女性支援チーム 村松

 

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